おせち料理に正しい詰め方がある?それぞれの段に詰める食材や順番

最近は、お節料理を大皿に盛ったりすることもありますが、重箱に詰められていると、「これぞおせち料理!」という印象を受けますよね。

おせち料理を重箱に詰めるときに、彩りやスペースの関係で詰めている方も多いかもしれません。

しかし、おせち料理には正しい詰め方があることをご存じですか?知っているようで実は知らない「おせち料理の正しい詰め方」。

では、今回は、おせち料理の正しい詰め方についてひも解いてみましょう。

1.おせち料理の正しい詰め方紹介!

一年の始まりにおせち料理を食べると五穀豊穣、一家安泰、子孫繁栄の御利益があると言われています。

以前はおせち料理の重箱は四段重ねが主流でしたが、最近では三段重ねの重箱が主流になってきています。

詰める料理の数は、陽数である奇数にして祝う心を表します。一番上の重は「一の重」といわれ、お屠蘇(おとそ)のためのおつまみのような、コース料理でいえば前菜に相当するものを入れます。

関東では「黒豆」「数の子」「田作り」、関西では「黒豆」もしくは「田作り」と「数の子」「たたきごぼう」を入れます。

二の重には、口代りの酢のものに、焼きもの、煮ものなどを取り合わせて詰めましょう。

そして、一番下の三の重には、筑前煮やお煮しめなど山の幸を中心とした煮物を入れます。

筑前煮やお煮しめは、根菜類の野菜や鶏肉などの肉類を一緒に煮ることから、「家族が仲良く結ばれる」という意味が込められています。

2.おせちを詰めるときに注意した方が良いことって?

一段に詰める料理の数は、奇数の3・5・7・9種類が縁起が良いと言われています。

割り切れる数である偶数は「割れる」とか「別れる」につながることから、縁起が悪いとされており、通常お祝いごとでは使われません。

一段ごとに詰めるものは、なるべく“3”、“5”、“7”のような奇数になるよう工夫しましょう。

また、尾頭付きの鯛やえびなどを詰める際は、頭の部分が左側にくるように注意します。

左が上位とされてきた日本の伝統に由来しています。見た目にも頭は左側にあるほうが美しく見えます。

小さいながらも「田作り」も尾頭付きの魚ですので、面倒でも頭を左にして並べるように注意しましょう。

きれいにくずれないで盛り付けるコツは、形のしっかりした蒲鉾や伊達巻などを先に詰めるようにすることです。おせちを詰めるときにちょっと注意するだけで、見た目が全く違ってきます。

3.まとめ

今回はおせち料理の正しい詰め方やおせちを詰めるときに注意した方がよいことについてひも解いてみましたが、いかかでしたでしょうか。

一昔前と違って、各家庭でおせち料理を手作りしたり重箱に詰めることが少なくなっていますよね。

せっかくの日本の美しい風習が、このまま時代の波にのまれて忘れられてしまうのはもったいないと思いませんか。

今年はコロナの影響で、外食を控えている方が多いと思います。

そんな時こそ、おうちでおせち料理を詰めてみるというのはいかがでしょうか。

伝統的なおせち料理には正しい詰め方や注意事項がありますが、伝統は大切にしながらいろいろアレンジしていくのも楽しいかもしれませんね。